椎間板の変性は、
椎間板の随核部に存在する随核細胞の減少が引き起こすとされ、
変性の進行が腰痛や下肢痛の大きな原因になっている。
いったん変性が始まると、
元には戻らない性質であるため、変性の進行を抑え、
椎間板を再生させることが治療法の目的であった。
これまで不要と考えられてきた随核細胞を
変性した椎間板に移植することで、
変性が抑制できることを動物実験で見出した。
ただ問題点は随核細胞は数が少なく、活性が低いため、
椎間板変性の抑制効果が十分でないという点だった。
そこで、骨髄間葉系幹細胞の活性化細胞としての役割に着目した。
骨髄間葉系幹細胞は、活性化細胞の役割を持つことが知られている。
この特徴を応用し、
随核細胞と骨髄間葉系幹細胞の培養をテストしたところ、
5倍以上に随核細胞の活性が高まることが分かった。
動物実験で活性化させた随核細胞を、
変性したイヌの椎間板に移植した結果、
変性の進行が抑えられた。
ヒトの随核細胞を用いて共培養しても
活性化が得られることが分かった。
染色体異常や腫瘍化など、安全性にも問題がないと判断し、
持田氏らは昨年4月、
厚生労働省に臨床試験の実施を申請。11月に了承を得た。